保育園で開かれた年度末の懇談会。
チビ(4歳)が通う保育園では保護者会や、そういった活動も一切ないので、クラスの親だけで集まるのは、この年の1回きりです。
それでも毎日の送り迎えや運動会などのイベントで、他のお母さんやお父さんとも会うので、だいたいが顔見知り。
保育園児は、幼稚園児のように帰宅後に一緒に遊ぶこともないし、親はみんな急いでいるから立ち話だって手短ですが、さすがに1年も経つと誰がどの子の親か分かるようになりました。
だけど……好奇心いっぱいの子どもたちは、親同士よりも本当によく知っています。
時々、チビが、わたしの知らない人に話しかけてビックリすることがあります。よくよく聞けば、誰々のお母さんだった、なんてこともあるので、チビが話かけるのをすぐにはとめないようになりました。
実際わたし自身、チビのクラスのよく知っているお友だちとは、そのお母さんとより、子どもとのほうが親しく感じることもあります。その子とはおしゃべりしても、お母さんとは会釈するだけだったり……。
チビもきっと、わたしのあずかり知らないところで、お友だちのお母さんやお父さんと人間関係を築いているんだろうな。
近所のお祭りなんかに行くと、わたしよりもチビのほうが知り合いが多いかもしれません。
小学校に行くようになったら、ますますチビの知り合いは増えていくことだと思います。
こう考えると、今の場所にやって来てもうすぐ10年経つわたしよりも、ここで生まれ育っている4歳のチビのほうが、ずいぶん地域に密着しています。
チビにとっては、今いる場所が地元で、ふるさとになるんだなあ。
あたり前といえばそうだけど……