チビ(6歳)のこのごろの学習の中でのお気に入りは、公文の俳句カード〈夏〉。
俳句カードはわたしも小さい頃に覚えたことがあり、大人になった今も、覚えている句がいくつかあります。
季節を感じたり、言葉のリズムを楽しんだり、選び抜かれた言葉から情景を思い描いたり。感性と記憶力を磨くのに良いだろうし、なにより私自身も好きなので、毎日の学習に取り入れることにしました。
毎日一句ずつ。チビは足し算やひらがなの練習はいやがっても、俳句カードだけは楽しい模様。
私も一緒に覚えるようにしていて、お互いに助け合ったり、チビの記憶力の良さに舌を巻くこともしばしばです。
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先日チビを連れて飛行機に乗ったとき、眼下に広がる景色を見ていると、大きな山が見えました。山のてっぺんにはまだ白い雪が残り、ふもとに緑が茂っていました。その様子を見たチビが
「うずみのこして若葉かな、やな!」
不二ひとつ うずみのこして 若葉かな
という、俳句カードで覚えた与謝蕪村の句を思い出したようです。
この言葉にびっくり。チビの中で、情景と俳句が結びついていることに驚きました。
ほかにも、カブトムシの話題になったときに、チビは「ひっぱれる、やな〜」。これは
ひっぱれる 糸まっすぐや 甲虫
という高野素十の句から。
チビはすぐにパッと俳句に結びついたり思い出したり。
同じ句を一緒に覚えた私の方は、すっかり頭がかたいせいか、暮らしの中でサッとでてくることはそうそうなく……。
子どもの頭の柔軟さはやっぱりスゴイ。
こういうことがあると甲斐があり、やる気につながるなあ。