チビ(5歳)とスーパーマーケットに買い物に行ったときのこと。
どこからか幼児雑誌を見つけてきて、ほっぺを紅潮させて
「これ、ほしい!」
幼児雑誌は広告が多いし、読むところがあまりないし、あまり好きではありません。
だけど子ども心はギュッとつかまれるようで(さすが!)、チビは大好きです。
そんなチビに対して、わたしの一声は「ダメ!」
だけど、頑固なチビがすんなり引き下がるわけがなく、「ほしい! ほしい! ほしい!」の一点張り。しまいには目に涙まで……。
公衆の面前にもかかわらず、完全におねだりモードに。もう5歳とはいえ、そのうち床にひっくり返りだしそうな勢いです。
そこで、何かで読んだ「まず子どもの気持ちに同感してあげましょう」という一説を思い出して、実践してみることにしました。
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「ほんとだね、その本、おもしろそうだね。チビがほしいのもわかる」
(うんうんうん!)すごい勢いでうなづくチビ。
「だけど、ママは今日、お金をいっぱい持ってきていないから、買うお金がないの」
そう諭そうとしても、チビは眉間にしわをよせて再び「ほーしーい!」コール。
辟易してくるものの、ぐっと我慢。やさしい口調をキープしつつ……
「だけど買えないの。じゃあ、チビはどうしたらいいと思う?」
それには答えず(答えられるはずもなく)、チビは雑誌をがっちり抱えたまま、うつむいて「……ほしい」とボソッ。
同調&理屈で説得作戦はなかなか功を奏しないものの、ほんのすこーし、チビの心を懐柔した手ごたえを感じました。
あとひと押し! そこで奥の手に……。
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以前、チビが大好きな迷路シリーズの、これまたチビが大好きそうなテーマの絵本を見つけました。
すぐに購入したものの、なんでもないときにチビに渡すのはもったいないような気がして出し惜しみ、法事や長時間のフライトなど、いざという時のためにとっておいた本があったのです。
そこで、
「そうだ! この本は買えないけれど、おうちにチビがぜったい喜ぶ新しい本があるんだった!帰ったら出してあげるよ」
すると、チビの目はキラン!
無事に雑誌を元の場所に戻し(「またお金があるときに、これ買ってね」と言いながらでしたが)、急いで家に帰ることになりました。ほっ。
それにしても「いざというとき」のためにとっておいた絵本を、まさかこんな風に渡すことになるとは……。
一体全体、他のママはこういうとき、どうやって子どもを説得しているんだろ?
おねだりに根負けして買ってしまうよりは、説得材料に普段からなにか用意しておくのもひとつの手?
うーん。