5月のある土曜日、絶好の行楽日和にもかかわらず、出勤日。
チビ(5歳)は実家に預け、近所に住む従姉妹と1日一緒に遊んでもらうことにしました。
■
土曜日の会社は人気が少なく、稼働しているパソコンも少ないせいか、いつもよりひんやり感じます。電気も、つけるのは出勤している人がいる部分だけの必要最小限。
薄暗く、シンと静まっているので、いつも流れているラジオの音が大きく、キーボードを打つ音やページをめくる音まで響いているように感じます。
電話があまりかかってこないので、作業にとことん集中できるがいいところです。
ひと段落ついたらお昼休憩。
平日の昼食は外食が多いけど、人の多い土曜日は、朝の出勤途中に買うことにしています。休日客で込んでいるお店にあえて行く気にはならず、デスクでサクッと食べて、仕事をサッサとすませて早く家へ帰るためです。
だけど、その日は仕事が思いのほか早く終わりそうだし、久しぶりの快晴。ごはんの後、息抜きに外に出ることにしました。
外に出ると、薄暗いオフィスとは違って、街はキラキラまぶしく別世界のよう!
どうやら辺り一帯でイベントが催されているようで、人・人・人。いつもの週末以上の賑わいで家族連れも多く、チビくらいの子どもがいるたび、つい目が向いてしまいます。
「チビと一緒にお出かけしたかったな。せっかくお天気の土曜日なのに」
きっとチビは今ごろ、従姉妹と公園や図書館で楽しんでいるはず、と思いながらも、ため息がでてしまいました。
■
以前、義母が「子どもたちが小学生だった頃が一番楽しかった」と話してくれたことがありました。家族みんなで遊びに出かけることが多かった時期だそうです。
チビがわたしと過ごす週末は、あと何回?
そう思うと改めて、貴重な土曜日を仕事に費やしている自分が悔やまれます。
……んー! くさってないで、夏遊びを計画しようっと!