「ボクは歯医者さんで治療したあと、おもちゃ買ってもらえへん!」
とチビ(5歳)が急に言いだしました。
チビはまだ小さいときに虫歯になり、何度も通って治療しました。
それから定期検診は欠かさず、わりとまめに歯医者さんへ通っています。
チビの通う歯医者さんは、すぐそばにミスタードーナツがあり、前を通ると必ずチビは行きたがります。そのため歯医者さんが終わった後、ふたりでドーナツを食べて帰るのが恒例です。
(歯医者の帰りにドーナツ、はいつも少し後ろめたいけど)
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「おもちゃはないけど、チビもドーナツ食べるでしょ」とわたしが言っても、チビはグズグズ、
「だけど、同じクラスのRくんが『歯医者さんで治療したご褒美におもちゃ買ってもらうひと、この指とーまれ』するけど、みんなとまれるのに、ボクだけとまれないねん」
と一生懸命説明。話すうちに悲しい気持ちがぶり返したようでウワーンと泣き始めました。
歯医者さんに行くたびおもちゃを与えるのはちょっとなあ……と思いながらも、
つい「治療をがんばったときは、パパにおねがいしたらいいよ」と言ってしまいました。
(「ママではなくパパ」なのは、あくまでママは甘くないという表明。夫はおいしいとこどり)
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チビの言い分が「Rくんが買ってもらっているからボクも」だったら、「うちはうち!」と突っぱねたかもしれません。
だけど、他のお友だちより早くから歯医者さんを嫌がらずがんばってきたうえ、みんなの「この指とまれ」に参加できないチビが不憫になってしまったのでした。
だけど……
これってチビの思惑どおり?
これから先もゲームやらなんやら「みんな、持ってるから」とか、あの手この手でたくさんおねだりされちゃうんだろうなあ。