歯医者さんへ定期検診に行ったときのこと。
チビ(3歳)が通う小児歯科の待合室は、まるで児童広場のよう。ブロックや絵本がたくさんあります。
受付がすんだら、チビは一目散にブロックコーナーに。すでに6歳くらいの男の子がいて、なにやらブロックで作っていました。チビはそれをジッと見て
「かーしーて」
男の子は一瞬困った顔したあと、すぐにチビにブロックを貸してくれました。
「小さい子だから」と貸してくれた、その男の子のふるまいに感心。わたしの隣で、その男の子のお母さんが「小さいのに、貸して、てちゃんと言えるんですね」と感心してくれました。
そうしてチビが機嫌よく遊んでいるうちに、チビと同じくらいの男の子たちがやってきて、チビのブロックにかまい始めました。するとチビは
「やーめーて!」
何度か繰り返すものの、男の子たちも一緒に遊びたいので引き下がりません。
業を煮やしたチビがブロックでその子を叩こうとしたところで、わたしが仲裁に入りました。
手を出さないで、口で言うように
そう叱るものの、チビはふてくされていて「口で言ったけど、聞いてくれなかったもん」と思っているのが見てとれます。それでも叩くことはいけないこと、と叱りました。
父の話では、小さなころ、わたしの曽祖母から
「泣かされるよりは、泣かして帰ってくるように」
と教えられたとか。
わたしにはそんな肝っ玉はとてもなく、チビが泣かされるのも心配だけど、他の子を泣かすのも心配でドキドキはらはら。
叩くことはいけないのは変わりないけれど、男の子なんだから、ともう少し気持ちをおおらかに持てたらいいような気もします。
あーあ。豪傑ひいばあちゃんの血は、わたしのいったいどこに流れているのかしら?