ある夜の寝る前の絵本タイム。
手にとったのは、チビ(5歳)が図書館で選んだ本でした。
『みずならのいのち』
作・絵 手島圭三郎 リブリオ出版
りすのうめた種から芽がでて、動物たちと共に生き、そして少しずつ眠る時間がふえてゆき……
北海道の厳しい自然のなか何百年も生きる、みずならの木の一生のお話が、力強い版画で描かれていました。
◼️
読み終わったときにチビの目はうるうる。
お話のどこでジンとしたのか尋ねると、
「フクロウさんたちが、ありがとう、ありがとうって……」
チビは言葉をつまらせながら、ポロリと涙が。
生きる、て美しい
そんなメッセージがやさしく伝わり、子どもにも大人の心にも響く、素敵な絵本でした。
お話ももちろんよかったけれど……
わたしにとっては、チビの目からこぼれたひと粒の涙がなにより美しく感じたのでした。